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インフォグラフィック活用事例の紹介

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『Delayed Gratification』

スロージャーナリズムをコンセプトにした雑誌『Delayed Gratification』のインフォグラフィック活用事例を紹介します。

スロージャーナリズムマガジン Delayed Gratification

スロージャーナリズム革命の旗手

『Delayed Gratification』とは

『Delayed Gratification』は、2人のエディトリアル・ディレクター──マーカス・ウェブ(Marcus Webb)さんとロブ・オーチャード(Rob Orchard)さんが2010年に立ち上げた「The Slow Journalism Company」が発行する季刊誌です。

Delayed Gratification

雑誌名の『Delayed Gratification』は日本語で「満足遅延耐性」のことで、目先の欲求への我慢耐性を意味する言葉。目の前に出されたマシュマロを子供がどれくらい我慢できるかを見る「マシュマロ実験」で知られる概念です。

日々のニュースにすばやく反応して伝えるのではなく、3ヶ月単位で本当に重要だと思うことをピックアップして誌面をつくることから、この名前が来ています。

社名「The Slow Journalism Company」からもわかる通り「スロージャーナリズム」を提唱しており、ファストフードのように生み出され消費されるニュース記事に対してアンチテーゼを掲げ、時間をかけて調査、分析、深掘りをして専門的な報道をすることを目指しています。

インフォグラフィックの活用

『Delayed Gratification』は内容だけでなく、写真やグラフィックにもこだわっています。毎号の表紙にアーティストのオリジナル作品を採用、さらに誌面のインフォグラフィックも特徴のひとつとしています。

たとえば、2014年7-9月号に掲載された次のインフォグラフィックでは、『VOUGE』と『GQ』に掲載されているアイテムをすべて買うといくらになるのかを比較検証しています。

VOGUEとGQ掲載商品をすべて買った時の値段
Vogue’s September issue

つづいては、歴代イギリス首相の属性を調査したインフォグラフィックです。こちらは2019年7-9月号に掲載されました。

How to be British prime minister

雑誌に掲載されたインフォグラフィックの一部は、オンラインでも公開されていて、見ることができます。

Delayed Gratification インフォグラフィック

※ 『Delayed Gratification』のインフォグラフィックは雑誌用に作成されているため、スマートフォンには最適化されていません。

インフォグラフィック講座も開催

『Delayed Gratification』は広告を掲載せずに、購読料とイベント受講料を収益としています。

イベント開催実績を見ると、インフォグラフィック制作のクラスを定番のひとつにしていました。

Delayed Gratification インフォグラフィック 作り方 講座

イベントページの情報によれば、インフォグラフィック講座では以下を学びます。

  • データから説得力のあるストーリーを見つける方法
  • ストーリーをインフォグラフィックに落とし込む方法
  • ベストプラクティスとワーストプラクティスの分析
  • 基本となるインフォグラフィック5タイプの理解
  • ワークショップでの実践

時間を掛けてファクト、データを調べるスロージャーナリズムとインフォグラフィックの相性はよく、それを制作に留めず、こうした講座開催にも繋げている点も魅力的です。


著者

櫻田潤

インフォグラフィック・エディター

情報の理解と伝達にビジュアルを活用することに取り組んでいます。


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