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「COP」の歴史

「COP(気候変動枠組条約締約国会議)」の歴史をインフォグラフィックでおさらい。

COP(気候変動枠組条約締約国会議)の歴史 インフォグラフィック

「COP」とは

「COP」とは、「Conference of the Parties(締約国会議)」の略で、国際条約に関する最高意思決定機関です。条約に批准・加入・継承している国が参加します。

「気候変動枠組条約締約国会議」「生物多様性条約締約国会議」など条約ごとに開催され、「第21回 気候変動枠組条約締約国会議」は「COP21」、「第15回 生物多様性条約締約国会議」は「COP15」といった具合に、末尾に開催番号を付番して呼びます。

ここから先は、「気候変動枠組条約締約国会議」についてまとめています。

「COP」の歴史

1992年:「気候変動枠組条約(UNFCCC)」採択

大気中の温室効果ガス濃度を安定化させることに、197の国と地域が合意しました。

1994年:「気候変動枠組条約」発効
1995年:COP1

「第1回 気候変動枠組条約締約国会議」開催。以降、毎年開催されます(※1)

※1 2020年のCOP26のみ、パンデミックの影響で1年延期

1997年:COP3、「京都議定書」採択
京都議定書の概要
  • 数値目標を伴う温室効果ガス排出の削減を義務づけ
  • 先進国のみ対象で、途上国には削減義務を求めず
  • 先進国による資金の提供義務
  • 第一約束期間(2008〜2012年):EU 8%、アメリカ 7%、日本 6%削減の義務(※2)
  • 第二約束期間(2013〜2020年)
  • 法的拘束力あり

※2 温室効果ガスの内、二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素は1990年比、代替フロン「ハイドロフルオロカーボン(HFC)」「パーフルオロカーボン(PFC)」「六フッ化硫黄(SF6)」は1995年比でも可

2001年:アメリカが「京都議定書」から離脱
2005年:「京都議定書」発効
2009年:COP15

「京都議定書」第二約束期間(2013〜2020年)の内容を決める必要がありましたが、先進国と途上国で話がまとまらず、採択に至りませんでした。

「京都議定書」採択時(1997年)と比べ、途上国が経済発展し、温室効果ガス排出量が増加しました。そこで、先進国だけが削減義務を負うだけでは温暖化防止にならなくなったことから、途上国にも削減を義務づけるよう、「京都議定書」の見直しが検討されていました。

2010年:COP16、「カンクン合意」採択

先進国と途上国両方の削減目標・行動を同じ枠組の中に位置付けることが決まりました。各国の削減目標には「京都議定書」のような法的拘束力はありません。

2012年:「京都議定書」第一約束期間終了

日本は目標の6%削減達成。ただし、第二約束期間(2013〜2020年)には不参加を表明しました。

2015年:COP21、「パリ協定」採択
パリ協定の概要
  • 長期目標を、産業革命以前と比べて、気温上昇2度未満に設定。1.5度に抑える努力を追求
  • 先進国も途上国も、5年ごとに温室効果ガス排出削減目標を提出・更新
  • 各国は目標達成に向けた進捗報告を提供し、専門家によるレビューを受ける
  • 「長期低排出発展戦略」の提出
  • 先進国による資金の提供(途上国は自主的な資金提供)
  • 二国間クレジット制度(JCM)を含む市場メカニズムの活用(※3)
  • 削減目標の提出や報告、行動に対する法的拘束力はあるが、京都議定書のような削減義務はなし

※3「JCM=Joint Crediting Mechanism」は、二カ国で協力して温室効果ガス削減に取り組み、その成果を両国で分け合う制度のこと。A国が技術・プロジェクトの支援でパートナー国Bの温室効果ガス削減に貢献した場合、その効果を測定し、A国の削減目標に反映します。

2016年:「パリ協定」発効
2020年:「パリ協定」本格運用開始
  • 「COP26」がパンデミックで開催延期
  • 11月、アメリカが「パリ協定」から離脱
2021年:COP26開催
  • 2月、アメリカが「パリ協定」復帰
  • 8月、IPCCが『第6次評価報告書』を発表(※4)

※4「 IPCC(気候変動に関する政府間パネル)」は、気候変動について、最新の科学的根拠に基づいて、影響と将来のリスクを評価する国際機関。『第6次評価報告書』では、気候変動に人間が影響しているのは疑う余地はないとし、温室効果ガスの大幅な削減ができなければ、今世紀中に1.5度および2度の気温上昇に達するとレポート。

COP26 のゴール

イギリス(グラスゴー)で開催の「COP26」(10月31日〜11月12日)では、4つの論点が設定されています。

COP26 論点

(1)今世紀中にネットゼロを達成し、気温上昇1.5度を手の届く範囲にする

(2)気候変動に適応し、コミュニティと自然生息地を保護する

(3)上2つの目標達成のため、年間1000億ドル以上の気候資金を調達し、動員する

(4)「パリ協定」の実施指針を最終決定し、協力を加速させて、行動に移す


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コンテンツのソース

『地球温暖化は解決できるのか』(小西雅子著)
『カンクンで合意された決定』(環境省)
気候変動に関する国際枠組(外務省)
『気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第6次評価報告書 第1作業部会報告書(自然科学的根拠) 政策決定者向け要約(SPM)の概要(ヘッドライン・ステートメント)』(経済産業省)
気候変動枠組条約・京都議定書 – コラム(環境省)
議長国・英国の手腕が試される、COP26いよいよ開幕(ジェトロ)
京都議定書第一約束期間の削減目標達成の正式な決定について(環境省)
京都議定書とは?合意内容とその後について(WWFジャパン)
『京都議定書の要点』(環境省)
国連気候変動枠組条約締約国会議(COP)・京都議定書締約国会合(CMP)・パリ協定締約国会合(CMA)(環境省)
『国連気候変動枠組条約(UNFCCC)とパリ協定の関係について』(経済産業省)
子どもの権利条約 締約国(日本ユニセフ協会)
二国間クレジット制度(JCM)(外務省)
パリ協定COP26会議、来年2021年に延期(WWFジャパン)
米国がパリ協定に正式復帰、4月に気候変動サミットを主催(ジェトロ)
Conference of the Parties (COP)(UNFCCC)
COP26(UNFCCC)
COP26直前 パリ協定第6条基礎講座(地球環境戦略研究機関)
JCM(二国間クレジット制度)(経済産業省)
『WWFジャパンセミナー「気候危機には1.5度目標がトレンド」~SBTイニシアティブも1.5度にシフト~』(WWFジャパン)
2020年以降の枠組み:パリ協定(外務省)


運営

櫻田潤

インフォメーション・デザイナー

インフォグラフィック専門のコンテンツレーベル「ビジュアルシンキング」運営。📚著書『たのしいインフォグラフィック入門』