
再エネ転換が困難な国、日本
100%再生可能エネルギー導入を推進する企業が参加する「RE100」の年次レポート(2020年版)で日本は再エネ転換が困難な10カ国の一つに挙げられています。
RE100とは
事業で使用する電力を100%再生可能エネルギーにすることにコミットする国際的に影響力が高い企業の集まり。アップル、ソニー、セブン&アイ、ナイキなど約300社が参加。
RE100参加企業の使用電力の再エネ比率を国別で見ると、日本は14%。調達の難しさと、コストの高さが課題です。
RE100参加企業の再エネ比率
国 | 再エネ比率 |
アルゼンチン | 2% |
オーストラリア | 13% |
中国 | 19% |
インドネシア | 8% |
日本 | 14% |
ニュージーランド | ?* |
ロシア | 1% |
シンガポール | 3% |
韓国 | 14% |
台湾 | 2% |
なお、アメリカ 62%、イギリス 91%、イタリア 68%、カナダ 46%、ドイツ 65%、フランス 63%です。
再エネ比率目標の引き上げを政府に要請
日本企業も現状を良しとしておらず、100%再生可能エネルギー比率を推進する企業は増えています。2021年2月にRE100に参加する日本企業は50社となり、アメリカに次ぐ2番目です。
また、2021年3月24日には、日本で事業を展開する国内外の53社が日本政府に2030年の再エネ比率目標を現目標の22〜24%から50%に引き上げるよう求める書簡を提出しました。
書簡署名企業

書簡では、送電網の整備、売電事業者と需要者が直接売買契約を結ぶPPAを可能にする環境整備など、再エネ拡大のための政策の必要性を伝えています。
ソース
Growing renewable power: Companies seizing leadership opportunities
RE100年次レポート2020を公表:アジア地域が再エネ調達が最も難しい(JCLP)
RE100 53社が日本政府に向け、再エネ導入拡大を求める書簡を送付しました。(JCLP)
著者

櫻田潤
インフォメーション・デザイナー
ミッションは、情報のデザインを通じて、社会の変革を支援すること。専門は、インフォグラフィックのデザイン。