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カナダ統計局の
インフォグラフィック活用

カナダ統計局(Statistics Canada)によるインフォグラフィック活用事例を紹介します。

統計情報の透明性

カナダ統計局は、カナダの市民や意思決定者にとって必要な経済、社会、環境に関する統計情報を公開しています。

その中で、データ・ビジュアライゼーションやインフォグラフィックを活用していたので、紹介します。

データ・ビジュアライゼーションの活用

たとえば、カナダの飲食業売上データを見るページは、グラフ、地図、生データで構成されています。グラフや地図はインタラクティブに操作可能で、直感的にデータの絞り込みが行えるようになっています。

カナダ統計局 データ・ビジュアライゼーション 1

「データ・ビジュアライゼーション・プロダクツ」とカテゴリーされたこのシリーズは、社会や経済の変化の背景を理解するためのツールとして位置付けられています。

カナダの人口データも視覚的に提供されており、リアルタイムで動態を見ることができます。

カナダ統計局 データ・ビジュアライゼーション 人口

こうしたデータ・ビジュアライゼーションは、データやトピックに関心を持っている人が操作しながら理解を深めるのに適した探索型の情報提供アプローチです。

このアプローチは、見る人に能動的なアクションが必要になるため、別のアプローチとして、インフォグラフィックも活用しています。

インフォグラフィックの活用

たとえば、次のインフォグラフィックは、女性の雇用や職の安定性についてまとめたものです。

カナダ 女性 雇用 インフォグラフィック
A glance at women’s labour mobility and job stability, 1980 to 2018

データ・ビジュアライゼーションが大まかな視点だけを用意するのに対し、インフォグラフィックは文脈のもと、データを配置するため、主観的な表現です。

したがって、情報に興味を持つきっかけ・入口としては良いですが、より深く情報を理解してもらうためには、生データやデータ・ビジュアライゼーションと組み合わせて提示する必要があります。

この例では、インフォグラフィックの下に生データも公開することで、客観性を補っています。

カナダ統計局 インフォグラフィック

カナダ統計局では、データ・ビジュアライゼーション同様、インフォグラフィックもプロジェクトとして取り組んでおり、一覧ページから377の事例にアクセスできます。

カナダ統計局 インフォグラフィック 一覧

たとえば、次のインフォグラフィックは、セクシャルマイノリティについてのリサーチ結果をまとめたものです。

カナダ統計局 セクシャルマイノリティ インフォグラフィック
Gay, lesbian, bisexual and other sexual minority Canadians’ experiences of violence and inappropriate sexual behaviours, 2018

先ほどの例と同様、生データもあわせて公開しています。

カナダ統計局 インフォグラフィック
仕組みの説明にもインフォグラフィック

ここまで挙げた事例は、統計データを伝えるための活用でした。最後に、別の使い道として、統計調査の仕組みと目的を伝えるインフォグラフィックを紹介します。

カナダ統計局 調査 仕組み インフォグラフィック
The Journey of Statistics Canada Data

このように、カナダ統計局では、データ・ビジュアライゼーションとインフォグラフィックを目的ごとに使い分けて活用しています。

情報の透明性は、意欲的に情報を調べる人だけを対象にするものではありません。むしろ情報に能動的にアクセスしない人に向けて、発信側からアプローチする姿勢が求められます。


著者

櫻田潤

インフォグラフィック・エディター

情報の理解と伝達にビジュアルを活用することに取り組んでいます。


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